パッチワーク通信社／棒針編みの基礎

発行：株式会社パッチワーク通信社
発行年月：2010年10月19日
ページ数：112頁
価格：本体価格1,200円＋税


前回紹介したバーゲン本、購入してみました。
頭で考えるタイプなので、
基礎本や解説本は大好きです（笑）

他の基礎本とそんなに違いはないだろうと
本レポは予定していなかったところ、
「よくある基礎本」ではなく、
とても中身が良かったのでご紹介します。

内容としては、基礎本の２冊目に良い感じでした。

「初めて針を持つので、糸の持ち方から知りたい！」
という人ではなく、
ちょっとやってみて、疑問が出てきたときに
手に取るような本だと思います。

「伸縮性のあるつくり目はどうしたら良いのか？」とか、
「大きなボタンホールってどうやってあけたら良いのか？」とか、
「ゴム編みを綺麗につなげるための作り目ってどうすれば良いのか？」とか、
もっとこうしたい！ああしたい！という
疑問や欲が出てきたときにとても良い本です。


例えば、作り目だとこんな感じで掲載されています。

一般的な作り目、
巻き目の作り目、
あとでほどく作り目、
かぎ針を使う作り目、
かぎ針の作り目をあとでほどく場合、
輪編みの目の作り方、
ガーター編みの目の作り方、
円形の目の作り方、
かぎ針を使って円形の目を作る方法、
１目ゴム編みの目の作り方A３種（両端の目数の違いによる３種）、
１目ゴム編みの目の作り方B（別糸から拾い目する方法）、
とじた時に１目ゴム編みの目がきれいに続く作り目、
２目ゴム編みの目の作り方A
２目ゴム編み目の作り方B、
とじた時に２目ゴム編みの目がきれいに続く作り目。

特にゴム編みに関しては、
両端の目数によって微妙に異なる編み方を
丁寧に解説してくれています。

一般的な作り目なんかは、割愛するわけにもいかないから
ご挨拶程度に掲載されているような感じです。

それよりも、ゴム編みにページを割いていることからも、
ある程度編める人を対象にした本だと思います。


それぞれのタイトル下には、
ちょっとしたコツや、どういうときにそれを使うのか等が
一口メモ的に記載されていて、これが簡潔で的確！




この一口メモ、例えば減らし目については、
端目が伸びにくい方法、
ラグラン線を強調するときの方法等と
記載されています。
分かりやすい！



解説は、カラーイラストになっていて、
説明箇所は糸の色を変えてるし、
絵も大きいので分かりやすいです。

下の画像の右端に、少しだけメリヤス編みの絵が見えてるけど、
こんな感じ。




ほかにも、
えりぐり等の拾い目の計算方法や、
ポケットの作り方、ファスナーのつけ方２種、
かぎホックやスナップのつけ方など、
はじめてさん向けの本ではなかなか載っていないものが
掲載されています。

で、何の情報量が少ないかというと、編み目記号と編み方。
編み図掲載本のように、巻末に簡潔に掲載されているので、
編み目記号の解説本は他に必要になると思います。

どれもこれも似たような内容になるより、
この本のようにコンセプトがはっきりしている方が
分かりやすくて良いですね！

基礎本は息が長いものもあるし、
この本は定番になってもよさそうなのに、
昨年の発刊でもうバーゲン。
もったいないような気がするけど、
ある程度編めるとなかなか基礎本を見ないから
販売数が伸びなかったのかなー、と思ったり、
「基礎」というタイトルが内容に合ってないかもと思ったり・・・。
「基礎」より、ワンステップ上の「応用」の方が
タイトルとしては適切な気がします。

個人的には、定価でも２冊目の本として購入する価値があると思います。





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